青山学院大学の米山明日香准教授がXで以下のようにツイートされていました。

私が英語指導の現場に携わり始めた2000年代前半、紙辞書に取って代わって電子辞書が普及し、高校生たちにとっては電子辞書は高校生活の必需品となりました。それでも、紙辞書しか許さない高校もありました。
しかし、2020年以降は電子辞書を持っている生徒さえ少なくなり、スマホや学校配布の単語集で調べる生徒がほとんどです。結果、単語集に載っていない単語は「覚えなくていい」と思い込んでしまい、いつまでたっても限られた語彙力しかつかない状態となります。
私が高校生だった昭和や平成初期、英語の先生たちはよく「英語力は辞書を引いた回数に比例する」と言ったものでした。スマホも電子辞書もない時代、あの分厚い英和辞典を常に持ち歩き、調べた語彙には必ず赤鉛筆で線を引いて記憶の定着を図りました。大学に合格した時は、線を引いていないページはなく、表紙も取れてボロボロになった英和辞典は、まさに努力の証と言えるものでした。
ボロボロになった『新英和中辞典』(研究社)
確かに辞書を引かずに英単語集だけでも、ある程度の語彙力はつけることができるでしょう。しかし、それは限定的なものであり、無限の広がりを感じません。辞書には単語に意味の他に、例文、語法、文法、関連イディオムが載っていて、ちょっとした語源や欧米の文化まで紹介されている場合もあります。紙辞書なら、それらが一瞬のうちに目の前に広がるわけです。これがまさに無限の知を感じられる瞬間です。
英語学習者には一度でもいいから紙辞書を使い、その秘められた知の可能性を身近に感じてもらいたいと思っています。
